アキレス腱断裂は、スポーツ中の踏み込みやジャンプ、急な方向転換などをきっかけに起こりやすいけがです。ふくらはぎから踵につながる腱が切れるため、歩行時の蹴り出しが難しくなります。治療では腱をつなぐことだけでなく、その後の段階的なリハビリが回復を左右します。

アキレス腱断裂でみられる症状

「後ろから蹴られたような感覚」や突然の痛み、腫れ、内出血が代表的です。痛みが一時的に軽くなっても、つま先立ちができない、地面を強く蹴れない場合は断裂が疑われます。診察では受傷時の状況や触診、ふくらはぎを圧迫する検査などを行い、必要に応じて超音波検査などで断裂部を確認します。

手術と保存療法

治療には手術で腱を縫合する方法と、装具で足首を固定して自然な治癒を促す保存療法があります。どちらが適しているかは、断裂の状態、受傷からの時間、年齢、活動量、基礎疾患、仕事やスポーツへの復帰目標などを総合して判断します。

手術を検討する場合

手術では、切れた腱を縫い合わせて連続性を回復させます。再断裂、感染、創部の治り、周囲のしびれ、血栓などのリスクもあるため、利点と注意点の両方を医師と確認することが大切です。

保存療法を検討する場合

足首をつま先が下がる角度に保つ専用の装具やブーツを使い、腱の断端を近づけた状態で治癒を待ちます。近年は、適切な機能的リハビリを組み合わせる方法も選択されています。自己判断で装具を外したり、足首を強く反らしたりしないことが重要です。

手術後のリハビリ

術後の進み方は手術方法や腱の状態によって異なります。以下は一般的な考え方であり、実際には担当医と理学療法士の指示を優先します。

1.腱を守る時期

固定具や歩行ブーツで腱を保護し、痛みと腫れを管理します。許可された範囲で膝や股関節、足指を動かし、体力低下を防ぎます。荷重の開始時期や松葉杖の使用は個別に決まります。

2.足首の動きを戻す時期

腱の治癒を確認しながら、足首の可動域を少しずつ広げます。早い段階で足首を強く反らすと腱が伸ばされる可能性があるため、決められた角度を守って進めます。

3.筋力とバランスを回復する時期

座った状態での踵上げ、ゴムバンドを用いた運動、立位でのバランス練習などへ段階的に進みます。左右差や歩き方を確認しながら、ふくらはぎの筋力を回復させます。

4.仕事・スポーツ復帰に向けた時期

歩行が安定した後、ジョギング、方向転換、ジャンプなどを順番に練習します。復帰時期は競技や仕事内容によって大きく異なり、筋力・動作・翌日の痛みや腫れも含めて判断します。

再断裂を防ぐために

  • 装具や踵のパッドを、指示された期間正しく使用する
  • 急な階段、段差、滑りやすい場所に注意する
  • 強いストレッチや負荷を自己判断で始めない
  • 痛みや腫れが増えた場合は運動量を見直す
  • リハビリの診察・評価を継続する
早めの受診が必要な症状
ふくらはぎの急な腫れや痛み、息苦しさ、胸の痛み、傷の赤みや発熱、突然の強い痛みがある場合は、速やかに医療機関へご相談ください。

診断から復帰まで継続して支える

アキレス腱断裂では、手術の有無だけでなく、その後の保護と段階的な運動療法が重要です。サンテック病院整形外科では、診察・検査、手術・入院、術後リハビリまで連携し、一人ひとりの生活や復帰目標に合わせてサポートします。

参考情報
Cambridge University Hospitals:Achilles tendon rupture – management and rehabilitation
University Hospitals Plymouth:Achilles Tendon Rupture Rehabilitation

※本記事は一般的な医療情報であり、個別の診断・治療に代わるものではありません。

CONTACT

症状について相談する

望美堂 HitomiのWeChatへ、日本語でお気軽にお問い合わせください。

QRコードを保存し、WeChatの「スキャン」から読み取れます。

望美堂HitomiのWeChat友達追加QRコード